2011-07-15 15 この空を飛ぶなんて元々無謀だったんだ。 落ちていきながら私はあまりにも遅い後悔をしていた。 下はおそろしく黒く深い森。 あるいは即死を免れるかもしれないけれど、その後どうやってそこから脱出するというんだ? だから最期の数秒は、走馬灯に身を任そうと思っていた。 それなのに、私の目の前には玉虫色の翅が広がり。(ああ、迎えに来てしまったのか)