読書メモ

買いました。

ディエンビエンフー (100%コミックス)

ディエンビエンフー (100%コミックス)

グズグズしてたら本屋でラスト1冊だったよヤベー! 一読した感想は…フワフワかわされたって感じかな。本質を敢えて外しているというか、徹底してテーマをはぐらかしているというか…。かといって、読者を拒絶しているわけではない絶妙のバランスは流石だなあ。面白かったのは間違いないですが、そんなわけで感想が非常に描きにくい漫画です。
惨殺場面をサラリと読めてしまう点、死を死と思えない描写は嫌う人いるだろうなあ。中坊の時に「気分はもう戦争」を初めて読んだ際の自分の拒絶反応を思い出しました。後から何度も反芻すれば「ああ、これは傑作だったのだ」って気づくのだけど、漫画は一読して捨てるものだと思っている人にとっては駄作のままで。多分ソレさえも狙ってるんだと思うけど。
私は実を言うとオーツカさんの「新現実」で描いたベトナム戦争漫画っていうので、もっと激しく主張する青い青い作品を覚悟していたので、このようなバランスの作品に仕上がっていてホッとした。ベトナム戦争を漫画で伝える役割という意味ではあまり機能しないファンタジーなのかもしれないけど、「西島作品として」はとても良かったと思います。
この内容に対して「萌え」って言葉を出していいのか、うーんちょっと悩みましたが、でもやはり胸きゅんきゅんする部分はいっぱいでしたよ(…ティムとか…)。

月館の殺人 上 IKKI COMICS

月館の殺人 上 IKKI COMICS

こっちはまだちゃんと読んでないですが、綾辻行人さんも佐々木倫子さんも大好きなので楽しみー。