ネウロアニメ感想ファイナル

最終回を見ました。相方と「うっわーこりゃないわアハハハハ!」みたいなノリで最後まで愉快にツッコミ入れながら。もっとああしてくれればこうなってれば…と思い始めたらきりがないアニメでしたが、終わってしまえば一抹の淋しさがありますね。楽しい日々でした。アニメに関わってくださった全てのスタッフの皆様、お疲れ様でした。
以下感想です。ネガティブ要素も含みます。最後くらい「何だかんだ言っても面白かったよ」とだけ言って終わりたかったんだけど、さすがにちょっと、原作とかオリジナル展開とか関係なく残念な最終回だったです。「楽しかった」のと「面白かった」のはまた別物だよなってことで。


・「別物として面白い」と思って鑑賞していましたが、別物だとしてもそのオチはないだろう。あんだけ思わせぶりに引っ張った弥子の父親殺害事件の謎解きほとんどしてないじゃないか! ネウロも謎は食べてないようだし。一応トリックは「竹田の姿に化けたサイが殺して、直後に父親に化けて弥子に顔を見せたため殺害時間に誤解が生じた」、動機は「桂木邸の建築様式が自分の記憶の底にある神殿と重なったため激昂した」ってこと? スッキリしねえなあ。サイの回想を映像で見た視聴者よりも弥子はもっとスッキリしてないんじゃなかろうか。こんなに尺が足りないことをするくらいならどっかのエピソードを削ってラストエピソードに時間を回した方が良かったと思うんだ。

ネウロの弱体化が特に話に関わらなかったというのも痛い。サイと互角に戦うためのお膳立てにしても、「魔力封印される場所で罠に嵌められて串刺し」という作戦なら別に弱体化してる必要があるどころか、むしろサイの逆転勝利の演出インパクトを弱めるものにしかならない。その後の封印(?)パワーに影響があるわけでもなかったし。こればかりは無意味に原作の設定をちょっと取り入れてみちゃっただけにしか思えなかった。アニメ版が人間サイド、特に弥子に焦点を当てた物語として構成されていたのならば、アニメのネウロは無敵のままでよかったのではないでしょうか。

・↑以上が最終回まで鑑賞して気になった点です。

・原作と比べなくても単独でアニメとして齟齬の残るラストだったのは大変残念でした。原作忠実にHAL編くらいまでやるか、とっととオリジナル編オンリーに突入するかどっちか潔く選ぶべきだったんだと思います。オリジナルやりたいけど原作ファンにも媚びておこうって中途半端になってしまった(しかも2クール用意されていたこと…1クールなら話数制限から方向性を選ばざるを得なかったと思うんだよね。25話あればどっちも行けるんじゃないかと変な色気出しちゃった)のが敗因だったのでしょう。

・とりあえず先に言いにくいこと全部言っておいたのでスッキリです。↓以下はいつものツッコミ感想!

・弥子が最後に全てを推理することでサイに(精神的に)勝利する、という流れは良かったと思います。魔力を借りず犯人を指摘するなど、アニメ版では弥子が本当に「探偵」になるところまでを描きたかったんだろうな、ということはわかった。(それならトリックをきちんと解明しなくてはスッキリ感が足りなさすぎるのが勿体なかったんだけど)あと両手縛られた状態で「犯人はお前だ!(指差し)」は絵的に無理がある。細かいことかも知らんけど、指差しシーンでキメるつもりだったんなら、柱に縛り付けるんじゃなくてオリに閉じ込めるとか、あらかじめ両手が自由になる拘束方法にしておいた方が良かったんじゃないかな。

・「崩れ行く神殿」にトドメの一撃食らわせたのって吾代のバズーカだよね…。

・何か黒いものがドバーっと吹き出しネウロが復活した辺りの意味が良くわからなかったのだが、神殿は魔界への扉を封じる結界みたいなもので(だからネウロの魔力も封じられた)そこを壊したから扉が開いて瘴気があふれ出しネウロ復活、しかし瘴気のせいで世界は危機に…みたいな解釈で当たってるでしょうか。そこに魔界の扉があったのはネウロもサイも知らなかったんだよね? なら…もし瘴気ドバーがなければネウロはガチでサイに負けてたってことか! わざと罠に嵌まったフリしてんのかと思ったら本気で引っかかってたんだなネウロ…。

・魔帝兵器を脱出アイテムに使うとはなんという贅沢な。

・世界が瘴気に包まれて危機に。そこに流れるアヤの曲。ウヤムヤになっていくサイの罪。弥子がサイを連れて帰りたがった、それは結構いいんじゃないかと思ったんだけど、その弥子の思いを踏まえてみるとその後サイが弥子のもとから逃げ出すのはいかんだろう。良い人間たちと暮らせば良い子に育つかもって言ってるのに脱走されたらまた同じことの繰り返しだし、最後のカラッポのベッドに手錠みたいなものが見えるじゃないか。拘束軟禁してんじゃないのか! そんな扱いにショックを受けてサイは逃げ出したんじゃないのかと。

ネウロが世界を守るために1人飛び立つシーンには正直笑った…。飛べてるじゃないかネウロ 原作では飛べないって言ってたくせに大出世じゃん!

・そんなこんなで日常が戻り、弥子は普通の(いや、大食いアイドルか?)女の子に。吾代が立ち去り、真っ白なあかねちゃんストラップが映ったあたりはさすがに切ない気持ちになりました。

・松井先生と担当ナカノ氏ようやく登場! 失礼ながら派手な棒読みを予想していたので「上手だな!」っていう印象でした。しかしこの漫画家さんの死期は近そうだ。

・ラストはネウロ復活で基本に忠実なオチに。あれだけカッコよく「主人公、世界を救って死亡…!」という王道をやらかしたんだから、もう続編の予定がないのならこのままネウロが帰ってこないまま弥子がネウロのことをふと思い出してエンド…でも良かったかと思うんだけど、あかねちゃん生き返ったからこれでいいやって思った! ネウロはいつかあかねちゃんの謎を食べなきゃいけないんだもんね!

・自分で以前こんなネタ絵を描いたから言うのではありませんが、このオチって見事にネウロ=あ〜る君で脳内再生できてしまう…。

・最後に事務所の看板が「魔界探偵事務所」になってるのは何故なんだ?

・エンディングの絵が各キャラのその後のワンカットになってるのは嬉しい演出でした。2クール目に入ってもOP・EDともに変化なかったから、こういう演出は最後までしないのかと思ってた…。石垣・笹塚の背後にいるのは等々力…? じゃあ吾代の背後のは望月だったり? いっそ勢いで早坂兄弟とか血族とかも出しちゃえば良かったのに!(無理を言う)

・空気読んでないエンドカードはどうかと思った。そこはそれ、オールキャラ総登場で「ありがとうございました!」とかやるべき所じゃないのか!

・そんなこんなで終了です。自分の気持ちに整理をつけるために書かれたこんな冗長な文章に最後まで付き合ってくださってありがとうございました。ネウロに関してはこれからもあれこれ書くと思いますのでその時はまたお付き合いいただけますと幸いです。とりあえず来週は単行本の感想、6月にDSゲームの感想は書きたいな。