【ネタバレ注意】DEATH NOTE映画を見てきた感想

DEATH NOTE デスノート the Last name」観て来ましたー!以下、興奮冷めやらぬままの感想です。
ラストにまで言及した重大なネタバレを含みますのでご注意ください。


・いやもう、L最高でした! 映画化の話を聞いた時はLが一番のネックだと思ってたのが嘘のように一番のハマり役でした。もうね、いちいち書いたらキリがないけど甘味パフォーマンスに酔いしれてしまいましたよ! 喋り方も前編より馴染んでる気がしたし、これで終わりなのはもったいないよ松山L! 1からテレビドラマ化して欲しいよ! ヨツバ編とか鎖繋がりプレイの辺りをたっぷりと!!

・最後の大オチに関しては、前編を見る限りあまり期待してなかったのですが、ノートすり替え・23日後まで有効ルールまで盛り込んで結構良かったのが嬉しい誤算でした。エイプリルフールの嘘感想で書いた「実は生きていたL」が公式の映像で見られるなんて夢のようです…。冷静に考えると「月がレムを利用することを予想してなかったのならどうして本当に死ぬ必要があったの?」とか「倒れたときに脈ぐらい確認しろよ」とか「捜査本部を皆殺しにするつもりだったとは言え監視カメラだらけの室内で堂々とキラトークしすぎだろ」とかツッコミ所は満載なんですけど…その辺をしっかり練れば、もし原作が第1部で完結していたとしたらこのオチでも十分満足だという内容だったと思います。でも23日ルールって前編で出てたっけ? 原作知らないとものすごい後出し設定に見られちゃうんじゃないかと心配になりました。

・Lが相討ちを望むとは思えないので多少引っかかったものの、最後の総一郎の敬礼、ワタリの写真、チョコレート…のあたりは泣きそうに。死に顔まで素敵でした。

・その一方で月は最後まで好きになれなかった。藤原くんファンの方には何だか申し訳ないのだけど、私のイメージするところの「天才・冷徹」な月像に対して、どこか優しさや人間味を残してる風に見えるのがなあ。口元がいつも緩いというか…。

・月が総一郎の名前を迷いなくノートに書いたのはショックだった。それは超えてはならない一線だと思っていたし、原作も総一郎をノートの力で殺さなかったから。

・これは好みの問題になってしまうのですが、私はあまりデスノに「人間ドラマ」を求めてないのだと思います。天才と天才のガチ対決、揺らぎのない行動原理、ドライで余韻の少ない死の描写…といった部分を愛していたので、それに対して「感情」や「愛情」をしっかり演出しようとしている映画版に抵抗があるのだと思います。ただ、そういう演出によって、独立した映画作品としての完成度は高まっていると思いました。私の好みは少数派かも知れんなあ…。

・上記の理由で、ラストの粧裕・幸子・総一郎によるエピローグは私にとって蛇足としか思えませんでした。特に「あ、雪…」は私的にかなりダメー…。何でこうも「感動のラスト」ってタイミングよく雪が降るのさ?

・あとなんでラストでミサミサ生きてんの…。普通に暮らしてるのもおかしいでしょう。記憶を失ったとは言えキラだった人物だと判明してるんだぞ?

・ところで、月が総一郎を殺そうとする場面でミサが家族を強盗に殺されたという過去を思い出し、ラストはまさかのミサ裏切りで月殺害かと一時は思いました。月の「ノートを求めるものに渡し」という書き方が曖昧なのも伏線に見えちゃって、ミサのほうがより強くノートを求めたので総一郎はミサにノートを渡してそのノートで…っていう皆殺しオチ。さすがにこれはひどすぎるか。

・サブタイトルにある「最後の名前」については、最後に「ノートに書かれた」のが月、最後に「ノートによって死んだ」のがLということでうまくまとまったなという感じ。

・ラスト、リュークがまだ地上にいるという事は…第4第5のキラ登場(続編)を示唆してんのかなあ。完全オリジナルストーリーの続編やる気だったりしてな。

・なんでさくらテレビで殺され役が模木になっちゃうんだよう…。あと何で粧裕ちゃんがあんなにも模木を慕ってるのかも謎でした。映画を観る限り面識があるかどうかも微妙な線っぽかったのになあ。

・第3のキラを清楚高田に置き換えての原作再構成はすごく上手いと思いました。

・ワタリ、あんまり活躍しなかったなあ…すごい殺陣とか欲しかった。でもアレですよね、最後のノートすり替えはワタリが一晩でやってくれたんですよね?

・全体的におおよそ納得の出来、とくにLに対しては非常に大満足。しかし、夜神家の面々の描かれ方が非常に人間臭く深まっていたことが残念でした。人間ドラマが深まっていることが不満というのもアレですが、最後に「月は可哀相だったなあ」みたいな気持ちが残ってしまうのがどうしても自分的に許せない。Lも「月を助けられなくて済まない」みたいなことを言い遺さなくていいよ! キラなんだよ? もっとガッツリ悪役として描こうよ! そのくせ父殺しはニコニコしながらやっちゃうような描写のアンバランス。この辺りがどうしても引っかかってしまう作品でした。とは言え予想してたよりはるかに面白かったです! ああもうL大好き(結論)